一般的に矯正歯科の歯列矯正治療は自由診療(健康保険適用外)です。そして、通常、基本料金と相談料や審査・診断料やワイヤー調節料等別途費用がかかります。
基本料金は成人矯正と小児矯正と料金が異なります。また、同じ基本料金でも部分的な矯正と外科的矯正(健康保険適用の場合あり)でも異なります。
自由診療ですから病院によって異なりますが、初回のカウンセリングで治療の流れと料金をしっかり確認しておきましょう。特に小児矯正の場合、治療は数年がかりの長期に渡りますので、親の急な転勤や進学の理由等で引っ越しを余儀なくされ通院できなくなるといった場合が多く考えられます。その場合通常引っ越し先で通院できる矯正歯科医院で治療を引き継いでもらわないといけません。その場合、今迄の治療過程、今後の治療予定を明確に記した紹介状を作ってもらって、新しい矯正歯科医院で提出して、新しい矯正歯科医と相談の上治療を続けることになります。
しかし、引っ越し前の矯正歯科医院での料金は患者側の都合で途中中断した場合でも、費用は返還されません。また、新しい矯正歯科医院の料金体制で新たに支払わなくてはなりません。故に、矯正歯科医院では一般的に分割払いが通常です。分割払いなら、もちろん途中中断してまだ支払っていない部分は支払う必要はありませんので、治療の済んだ部分までの料金の残金のみ支払えば良いのです。新しい医院でも治療の済んだ部分の料金は減額されます。但し、一般の歯科医の初診料に当たる部分、基本料金が二重払いとなる事は仕方ありません。
新しい病院でも、初回カウンセリングで料金をしっかり確認しましょう。
大体の目安として、ある矯正歯科医の料金を紹介しましょう。
基本料金として、成人矯正の場合は約60~100万円、小児矯正は約30~60万円、部分的な矯正は約5万円~、外科矯正は約100~200万円(保険適用の場合は50~60万円)です。
別途料金として、初回カウンセリングは無料~5000円程度、治療中の定期健診は約3万~10万円、ワイヤー調整量が1回3000~10,000円(ワイヤー調整は、1~2ヶ月に1回程度行います)です。
大人の矯正の場合、矯正治療を目立たなくする為に特別な装置を使う事が多く、それらは、基本料金に上乗せされます。人気の透明または白色の装置は基本料金に5~20万円追加です。舌側矯正は基本料金の1.5倍(約100万~150万円)です。インプラント矯正を併用する場合は、基本料金に加え、インプラントの治療料金(インプラント1本30~50万円、矯正用は1本2~10万円程度)となります。保定治療にマウスピースを使ったり、マウスピース矯正では約30~60万円です。これらの別途費用は医療費控除の対象になる場合もあります。また、口唇裂・口蓋裂や顎変形症で手術が必要な場合は健康保険適用となります。料金は病院によって格差がありますが、だいたい相場が決まっていますので、初回カウンセリングは無料の場合が多いので、数医院回って料金を比べて相場を見極めるのも一つの手段だと思います。
技術と経験が最重要事項ですが、料金もしっかり把握して治療に入りましょう。